今年印象に残った曲 Part One


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1990年から1994年までに起きた世の中のできごと、ヒット曲、映画など、じつは今でもほとんど知らない。プライベートの時間がほぼなかったこと(仕事ばかりしていた)が第一の理由で、第二の理由は年を取ったことだったような気がする。とくに音楽に関してが顕著で、94年晩秋にフリーランスになったときにはヒットチャートに対する関心はほとんどなくなっていた。(ラジオを聴かなくなったのもこの頃だった)

店で流れている曲を聴いてShazamやSoundHoundで検索したりすることもあるが、たいていは昔の曲か、昔の曲のカバーであることが多い。昨年、那覇の道端飲み屋で「プロコル・ハルム(青い影)のカバーじゃん」と思って検索したら、そのアーティストはヘイリー・ロレンだったりした。

というようなありさまなので、毎年これといった印象に残る曲はないことが多いのだが、今年は珍しく何曲かあった。そのうちのひとつがシーラE.の『Funky National Anthem: Message 2 America』。これは8月にYutubeにアップロードされてわりとすぐに観た。

JBの三連リフ(例によってキレのいいグルーヴである)にのせてアメリカ国歌『The Star-Spangled Banner』が歌われる。ふうん、こういう曲なのか、と思っていると、さらにJFK、アイゼンハワー、マーティン・ルーサー・キングJr、オバマなどのスピーチが被る。排外主義、人種差別が蔓延するアメリカに対するメッセージで、曲のタイトルにMessage 2 Americaということばが入っているのはこういう理由からだ。

YoutubeにこのPVがアップされた当時、コメント欄に「今度出るシーラE.のアルバムは、自分が買わない初めてのアルバムになるだろう。政治のことなど歌ってほしくなかった」という書き込みがあった。こういう人はアメリカにもいるのである。しかし、現在の世界とアメリカ国内の状況を見て、政治的なメッセージを発信しないとしたら、その方が表現者としてどうかしている。

9月にリリースされたシーラのニューアルバム『iconic』はスライ&ザ・ファミリーストーンのFreddie Stoneなど、往年のスターと名曲をカバーするという趣向がベースになっていて(Freddie Stoneと演ったのはEvery Day People。リンゴ・スターと一緒にCome Together、しかもバンドはThe Revolutionというトラックもある)そういった意味でもかなり愉しめる。曲もゲストもサンフランシスコを拠点とするシーラならでは。年取ったけど、まだまだ頑張ってほしい。

https://itunes.apple.com/bn/album/iconic-message-4-america/id1273145746