Peak Designのアンカーがアップデート


Peak Designのサポートからメールがきた。同社のアンカー・バージョン3(以下V3)を使っている人に対して無料交換プログラムをアナウンスしているらしい。アンカーというのはPeak Designのストラップシステムで使われている小さなパーツで、以下のようなもの。


(画像 via Peak Design Support Page)

一番左のV1はC(CaptureのCだそうである)のロゴが入っていてもっとも古い。その右にあるV2はPDロゴが入っていて樹脂製のアンカー部分はフラット(2015〜2017年の生産だったと思う)。今回アナウンスのあったV3は2017年8月に発表され、樹脂製のアンカー部分にアングル(角度)がついているほか、コードも直径1.2mmのスリムなものに変更されている。

Peak Designの説明によると、2018年春までにV3のコードがほつれるというユーザーからの報告が7件あったとのこと。その時点での販売数はおよそ百万で、概算で1万7千人に1ユーザーの割合でトラブルが発生する可能性があるという。アップデートの背景を説明するビデオでは「百万に7個でも我々にとっては多すぎる数字だ」とのことだったが、最大百万のアンカーを交換するという申し出は、どんなメーカーでもできるというものではない。ユーザーの信頼を裏切らないという姿勢そのものがPeak Designのブランド・バリューになるわけで、一次的には損失だとしても、長い目で見れば大きなプラスになるだろう。

コードのほつれはおもにカメラボディ両サイドのストラップホールで起きているようで、Peak Designではあらたにここへ付ける追加のリングも同梱するようだ。ストラップホールが小さく、かつエッジが立っている場合、コードがこすれて「ほつれ」が出るのだろう。ミラーレスカメラなどに見られるケースだと思われる。

V3は2018年5月22日まで販売していたので、これ以前のV3アンカーをもっている人には無償交換プログラムが用意されているとの由。ウチではLeashを5月13日にオーダーしているので、これについてきたアンカーが該当する。

交換プログラムといってもたいそうなものではなく、Peak Designから送られてきたメールのリンクをクリックしてアンケートに答えるだけ。V1もしくはV3をもっていることが確認できたら(V1は古いので念のため交換対象に入れたのだろう)氏名、電話番号、住所などを記入して、もっているアンカーの個数を申告、Submitする。これで申告したのと同じ数のV4アンカーが送られてくる。海外の場合、届くまでに要する時間は1〜2週間程度。

Peak Designでは「V2をもっている人は、V4が届くまでV2に交換しておくことをおすすめする」とアナウンスしている。念のための措置といったところだろう。

V4はコードが太くなり、片面だけにPDのロゴがある。アングルのついた樹脂製のアンカーデザインは変わりがないようだ。

(追記)日本の正規品はどうなっているのだろうと思い、代理店である銀一のウェブサイトを見てみたが、今のところ交換プログラムのアナウンスはなし。上記の手順は今のところPeak Designから直接該当品を購入した人のみが対象だと思われる。

(追記2)V2に交換してみたところ、コンパチブルで固定はできるもののNew Leashのクリップにはぴったり嵌まらないことが判明。固定されたときのクリック音も出ず、これはちょっと寂しい(とはいえ、めったに脱着はしないのだが)

(追記3)銀一のウェブサイトでは6月8日付でアンカーアップデートがアナウンスされたようだ。