モノマネとオリジナルの間
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リビングのテレビがAndroid TVになってからYouTubeの動画を映して観る機会が増えた。地上波テレビ、BSはまったく見ないので、DVDで映画を観る以外の使い途はほぼNetflix、YouTube、Haystack TV、ごくたまにAmazon Fire TVという感じである。
YouTubeの動画でたまに観るシリーズのひとつとして、ストリートミュージシャンのビデオがあって、つい最近面白い人を見つけた。UKを中心に活動しているLewis Floyd Henryという人。足でドラムを演奏する、いわゆるワンマンバンド系の人である。容姿と声がジミ・ヘンドリックスにちょっと似ていて、そっち系の衣装でジミヘンの曲を演ったりすることもある。おそらくこれが元々の芸風だったのだろう。
ジミヘン業界には、ものすごいマニアがたくさんいて、本人のライブ演奏をモンタレー、ウッドストック、ワイト島というようにバージョン違いで完璧に再現演奏する人がいたりする。動画を観ればわかるようにルイスは完コピの人ではなく、ジミヘンの雰囲気、演奏のフィーリング、グルーヴ感、こういったものの方がより重要だと考えているようだ。ジミヘンの衣装を着ないで演奏しているビデオを観ると、そのことがよりよくわかる気がする。こういう人の演奏は楽しい。
(動画のタイトルはLewis Floyd Henry. sound like Jimi Hendrix.で、どうしたってジミヘンを連想してしまうのではあるが)
最初のビデオでは機材はワウ、ファズ、アナログディレイなどだと思われるが、二番目のビデオではドラムマシン(安価なサンプラーか)と多重録音/再生用のルーパーが追加されていて、演奏としてより面白いものとなっている。ベース、ギターという変則ダブルネックSGを使う必然性がよくわかる。
CDも数枚出ていてサイトを見るとUK、ヨーロッパでのツアーなどもしている模様。
公式サイト→https://www.lewisfloydhenry.net/
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プレイリストを見ていくと、こんな人もいた。Jack Broadbentというギタリストでこちらはスライド・スタイル。歌も歌う。
この人もUKで活動しているようで、公式サイトを見るとライブスケジュールも載っている。
http://www.jackbroadbent.co.uk/
ヴェニュー(ライブハウス)で演奏もするがレコーディングをしてCDも出す。ストリートで日銭稼ぎもする。その様子がYouTubeにアップされて世界中の人が観る。シングルがヒットチャートで1位になりアルバムも売れてあっという間に大スター、というような昔風のサクセス・ストーリーとはほど遠いけれど、これも現代ミュージシャンのサバイバル術のひとつなのかもしれない。物書き、編集にはこういうことはできないので、そういう意味では羨ましいと思ったりもする。
そういえば昔、江口寿史が漫画家がライヴを演る(ステージの上でアシスタントと原稿を仕上げる)というギャグを描いたことがあった。みんな考えることは一緒なのである。