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プラクティカルなボローニャ情報 | 本と映画とMusic
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プラクティカルなボローニャ情報

ボローニャはエミリアロマーニャの州都だが、ガイドブックに載っている情報はどれも案外少ない。イタリアのトラベルガイドというのはローマ、ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェあたりをカバーしていればよい、ということになっているのかもしれない。

この手のガイドでもっとも多くの街を網羅しているのは「地球の歩き方」だけれど、載っている情報が通り一遍で面白みに欠ける。英語のガイドブックだと「Lonely Planet」みたいな感じだろうか。個人旅行者としては、もっとプラクティカルな情報がほしいところで、そうなるとリック・スティーブスが出しているガイド「Rick Steves Europe」が比較的詳しい。目的地に行く交通手段、市内交通、レストランやホテル、コインランドリーの場所まで、ちゃんと書いてある(ただし飲食店のセレクトはいまひとつであると思う)

https://www.ricksteves.com/

最新情報はウェブサイト上で常時更新されているので、たまにチェックするのがおすすめ。先日行った北イタリアの街では、すぐ近くにコンランドリーがあるB&Bを予約していたのに洗濯物を抱えていったらコインランドリーそのものが廃業していた。そういう場合はGoogleマップで「Laundry」もしくは「Laundrette」と検索すればだいたい見つかる。見つからなかったら部屋のバスタブか洗面台で洗濯するしかないが、それもまた旅の一部である。

海外におけるGoogleマップは飲食店情報、乗り換え情報など充実していて本当に便利。ぼくもレストラン探しなど、ほとんどの場合Googleに頼っている。ブログを参考にするのもいいのだが、季節限定の料理が載っていたり、定休日や営業時間が違っていたりして案外あてにならないことがある(あくまでも個人的印象)。

で、ボローニャだが、セントラルステーションから旧市街までは歩くと15分以上はかかる。大きなスーツケースを持ち歩いている人は黙ってタクシーに乗るのが正解だと思う。駅を出ると目の前にロータリーがあるので、駅を背にして右方向へ進む。するとタクシースタンドがある。そこからタクシーに乗ってホテルまで行けばよい。旧市街周辺であれば10ユーロ前後。

もし住所やホテル名が通じなくても、Googleマップ英語版のプリントアウトを見せれば問題なし(Googleマップを英語表記に変える方法はGoogle検索でよろしくお願いします)

次にボローニャのレストランについて。どこの観光地も旧市街周辺はろくな店がない。地元の人たちが行くような店は、たいてい旧市街からは少し離れている。今回行ったのは3ヵ所。

まずトラットリア・トニー。

いかにも地元っぽい店で、ちょっとゆるめの雰囲気が心地よい。味や値段は普通(といっても十分美味い)。通り沿いには他にもたくさん店が並んでいるので、適当に入ってみて運試しをしてみるのも悪くない。

もうひとつはトラットリア・オーベルダン・ダ・マリオ

「Ristorante Trattoria Oberdan da Mario」
Via Guglielmo Oberdan, 43/a, 40126 Bologna BO, Italy
trattoriaoberdandamario.it

こちらも地元っぽい店だが、トニーよりはややしゃんとしている。値段も多少高め。料理は美味い。ウェイターのお兄さんたちは親切だが、やや強引なところもある。

最後が今回もっともおすすめの店で、店名は「Osteria delle Donzelle」。
マッジョーレ広場の北側にある通り「ウーゴ・バッシ〜リッツォ通り」と公差して南北に「インディペンツァ通り」という目抜き通りがある。この通りを北へ。サンピエトロ大聖堂を通り過ぎ、右側に携帯会社TIMのショップがある角まできたら右へ曲がる。曲がるとこんな看板が立っている(看板が出ているのは営業時間内だけのようだ)

次の角を右へ曲がり、少し歩くとまた看板が立っている。右側は駐車場である。看板の手前を右に曲がると突き当たり右奥に地下へ降りる階段がある。降りるとそこが「Osteria delle Donzelle」だ。読み方はオステリア・デッレ・ドンゼッレ、だろうか。住所はこちら。

Via delle Donzelle, 4, 40126 Bologna BO, Italy

(Googleマップのリンクを直接貼ったらうまく表示されなかった。店名か住所で検索すればすぐに店舗情報にアクセスできると思う。今のところ公式ウェブサイトはない模様)

ここは料理も美味く、値段も他のレストランより1割方安い。Googleのレビューではたまに量が少ない、と言っている人がいるが、実際に食べた印象では日本人であればまず不満のない量であると思う。

もうひとつの美点はスタッフの人当たりがやわらかいというか優しいこと。Sweetと表現していたレビュワーがいたが、まさにその表現がぴったりだ。スタッフのほとんどは若い女性で、男性もやさしげな人しかいない。「Osteria delle Donzelle」は直訳すると「乙女のオステリア」という意味になるらしいが、いかにも。

唯一の問題点は人気があって予約しないとまず席が空いていないこと。運が良くても階段横か、階段上の吹きっさらしの席に座ることになってしまう。でも心配には及ばない。ランチの営業時間に行って夕食の予約をすればいいし、前の日の晩に出かけていって翌日のランチ、もしくはディナーの予約をしてもいい。スタッフは英語を話すので、店で面と向かって話せばなんとかなる。出かけていくのが面倒だという人は電話で予約してもいいし、ホテルのスタッフに頼んで予約してもらっても構わない。

食事さえ充実していれば旅の印象は悪くなりようがない。そしてそれは安くて美味いほどよい。
少なくともぼくはそう思っているんである。

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