ブラザー製プリンタの重送対策


Macを最初に買ったとき、一緒にプリンタも購入した。ヒューレットパッカード製で当然モノクロ機。その後、初代iMacを購入したあたりでエプソン製のカラープリンタに替え、キヤノンとエプソンを交互に試してみた時期もあった。途中からスキャナも導入したが、こういうものが増えるとデスクの上のスペースがどんどん浸食されていくので、いわゆる複合機に乗り換えた。

DTPの時代になった頃、これからの編集作業では紙の必要性はどんどん下がっていくだろう、てなことがよく言われていた。しかし少なくとも自分は今でもテキストを紙にプリントして校正を取っている。ワープロ・ソフトの画面上で見るのと、A4用紙に印刷された状態で見るのとでは、なぜか校正の精度が変わってくるのである(紙の方が誤植を見つけやすい)。これは自分が紙で編集作業を覚えた世代だからかもしれない。というわけでウチの場合、プリントの9割以上がモノクロである。

というわけでDTP時代になってもプリンタは相変わらず必須アイテムだが、国産プリンタは本体が安いわりに印刷用インクが高い。いろいろ調べた結果、モノクロ印刷重視ならブラザーのコストパフォーマンスがよいということがわかった。純正インクも国産メーカーより安価なのだが、サードパーティー製を買えば、さらに安く済む。結果導入したのはDCP-J525Nという複合機だった。


(画像 via ブラザー公式ウェブサイト)

何年かは、まったく問題なく使えていたのだが、ここ2年ほどの間に紙の重送(用紙が数枚ズレて印刷されてしまうこと)が頻繁に発生するようになった。資料や原稿をプリントすると、ほぼ100%の確率で紙送りがうまくいかない。マニュアルを見ると紙送りのローラーをクリーニングしろと書いてあるが、それもほとんど効果がない。同じような症状で悩んでいる人はいないかとネット上を検索してみると、やはりかなりの人が困っているようで、対策方法もいろいろと書いてあった。そのうちのひとつに用紙トレイのコルクに「ラバー製の滑り止めシートを貼る」というのがあった。こういうものである。

貼り付けには両面テープを使う。購入したのはスコッチの10㎜幅。

最初はこんな感じで張ってみた。

印刷してみたところ、重送エラーは格段に減った。ところがしばらくすると用紙との摩擦で滑り止めシートが剥がれてしまう(角からめくれるように剥がれてくる)ことが判明。コルクの上に貼ったので、負荷がかかりすぎたのかもしれない。失敗を踏まえて、今度はコルクの前部分に気持ち大きめに滑り止めシートを貼ってみた。こんな感じである。

この状態で印刷したところ、重送はほぼなくなった(100%ではなく、ごくまれに起きる)。滑り止めシートの剥がれも今のところなし。記録紙トレーに用紙を入れすぎない、用紙をトレーに入れる前によく捌く、印刷設定で用紙種類を普通紙にする、紙の裏面(ややざらざらしている面)を上側にするといった昔ながらの対策も並行しておこなっているが、これらは前からやっていたことなので、ひとまず滑り止めシートの効果は絶大と言っていいだろう。

かかるコストは数百円。ブラザー製プリンタの重送問題で悩んでいる方は、試してみる価値あると思います。