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チャンネル登録者3000人台の法則?

ちょっと前にYouTubeにChicのヒット曲“Le Freak”のハイディフィニション版が上がっているのを発見した。といっても最近アップロードされたわけではなく、公開は2016年。例によって、こっちがあとから勝手に「発見」したわけである。

映像が格段に鮮明で編集もよく、ベルナルド(バーナード)・エドワーズがどのようにプレイしているかがよくわかる。で、YouTubeを探しているうちに、面白い人を見つけた。チャンネル名はBulgaBassといって、いわゆるPlayalongスタイルでベースを弾く様子をひたすらアップロードしている。

エフェクトは一切使わず、ベース→コンソール(最低限のEQだけ)→ラップトップPCというシステムでレコーディングしているとのこと。それでこれだけ音の粒が揃っているのは、要は昔のミュージシャンのように両手のタッチが正確ということだ。ベースはPU2個仕様のスティングレイを弾いていることが多いけれど、ほかの動画も観てみるとPB、JB、ヤマハBB(フレットレス)、アップライトベースなども弾いていることがわかる。

採り上げているアーティストはソウル、ファンク、ディスコ、アシッドジャズあたりが中心で、自分の趣味とかなりかぶっている。Chic、シスタースレッジ、ダイアナ・ロスといったベルナルド関係はもちろんのこと、マイケル・ジャクソン、パティ・オースティン、The Brothers Johnsonなどのルイス・ジョンソン関係、さらにはThe Wispers、シャラマーのソーラー・レコードものもカバーしている。

(T-ConnectionやChangeが採り上げられているのも個人的にはけっこうツボ。この動画では珍しくプレイの仕方を字幕で簡単解説している)

微妙だなと思うのは、

1)プレイしている本人のファッション。スポーツウェアやアウトドアウェア(ファーストレイヤーやミッドレイヤーみたいなの)を着ていることが多い
2)断熱シートやビニールシートみたいなものが背景にぶら下がっている(おそらく部屋の目隠し用)

以上2点で、このうち2)は3年ほど前から木の壁が背景になって、だいぶ見栄えがよくなった。

ポジションや右手の置き位置など、参考になる部分もかなり多い。たとえばPU2個のスティングレイでプレイするときは、この人、フロントPU上に軽く親指を置き、フロントとリアPUの中間あたりで弦をヒットしている(フィンガースタイルで弾く場合)。

場合によっては4弦に親指を置いたり、どこにも置かなかったりというケースもあるのだが、フロントとリアPUの間で弾くのは、たしかにフロントPUありの方がやりやすいだろう。リアPUのみのスティングレイの場合はどうすんねん、と思って中古楽器をざっと検索してみたら、指置きをあとからビス留めしている個体があった。みんな考えることは同じようである。

ちなみにBelgaBassのチャンネル登録者数はこのブログを書いている時点で3730人。最近チャンネル登録した沖縄徘徊動画の「街歩きokinawa」が3808人(登録時は2900人台)。どちらも個人的にはかなり気に入っているのだが、とりたててファッショナブルでもなく、一般性もないチャンネルの場合、サブスクライバーはこんなものなのだろう。

だが、一般性がない分、深くて濃くて面白いとも言える。これは大衆向けにはない魅力かもしれない。というわけで「マニア向けチャンネルの青田刈りはチャンネル登録者3000人台が旬」という勝手な法則を、ひとまずここに書いておくことにする。書いたからって、なにがどうなるってわけでもないけれども。

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