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Aer Travel Packがアップデート

Aerのトラベルパックがアップデートされた。新しいモデルの名前はAer Travel Pack2である。発売と同時にチェイス・リーヴスとパックハッカーがレビュー・ビデオをYouTubeにアップした。プロモーションは、もはやこういうスタイルになっているのだなと少し感心した。雑誌タイアップとか、そういう時代ではないのである。


(チェイス・リーヴスによるレビュー。喋りまくるいつものスタイルだが30分は正直ちと長い)


(こちらはパックハッカー、トムによるレビュー)

アップデートされたポイントは、

1)荷物が重いときに役立つヒップベルト(ただし別売)
2)背中の当たる面にループがあらたに付き、ここにローラーラゲッジのハンドルを通すことができる
3)メインコンパートメントのジッパーがロック可能に
4)ショルダーストラップのクッションがより快適に(上側からアジャストするロードリフターはなくなった)
5)ラップトップ・コンパートメントのジッパーがYKKのアクアガード(止水タイプ)に
6)オーガニゼーション・ポケットの改良

ということだが、実際の見た目もかなり変わった。たしかチェイスも言っていたが、縦横の比率が変わり、よりスリムでスタイリッシュな印象になった。前のモデルは横に幅が広く、野暮ったいイメージだったので、これはかなり歓迎できる改善だと思う。(Aerはワーク・コレクションあたりからデザインが一段階垢抜けたような気がするのだが、デザイナーが変わったのだろうか)


(容量は33リットル。コンプレッション・ストラップを使えば、バッグ自体の厚みをスリムにすることもできる)

価格は230ドル(ブラックカモのみ245ドル)で、日本への送料はDHL EXPRESS(到着まで1〜3営業日)で20ドル。送料がリーズナブルなのは、なにげにポイントが高い。

うーむこれはなかなか、と思っていたところ、今度は予定よりも少し早くTortugaのSetout Divideが発売になった。こちらはチェイス・リーヴスのレビューがもっとも早く(先日紹介したPeak DesignのTRAVEL LINEもそうだったが、独占契約みたいなものがあるのだろう)、その後2日ほど遅れてパックハッカーのレビューがアップされた。予想通り、かなりよさそうである。

Setout Divideの容量は26リットルで、エキスパンション・ジッパーで34リットルまで容量を拡大できる。拡張しても欧州便の機内持ち込みサイズに収まるのがミソで、バックパック自体のサイズもAer Travel Pack2より、ひとまわり小さい。エキスパンション・ジッパーを閉じればデイパックとして使っても違和感なさそうな感じである。オーガナイザーポケットもある。

というわけで各部門の点数を総合するとSetout Divideが圧勝、という結果になりそうだ。メインコンパートメントにメッシュポケットなどがないのが気になるが、パッキングキューブやポーチを使えばさほど不便ではないと思われる。価格も179ドルとAerよりもリーズナブルだが、Tortugaの国際配送料は50ドルなのでトータルすると229ドル。Aerの場合、本体230ドル+送料20ドルで合計250ドル。

では総合評価の高いSetout Divideを買うかと言われると、どうかなあ、たぶん買わないんじゃないかなあ、というのが正直な感想である。見た目というか、製品全体から感じられる雰囲気が、どうもしっくりこないのだ。毎回使うごとに「いい製品だな」と感じられないものは愛着がもてず、扱いがぞんざいになる。そしていつしか飽きてしまう。そういうことが多い。

たとえ総合点が低く欠点があったとしても、好きになれるもの、質感の高いものを身近に置いた方がよい、というのが今のところの結論で、それは何かと言われれば、たとえばEvergoodsのCPL24。

オーガナイザーポケットがない、クィックアクセスポケットが前面にしかない(しかもジッパーが縦についている)、ラップトップコンパートメントのクッションに不安がある、エキスパンション不可、ローラーラゲッジ・ハンドルを通す機能がない、と欠点を並べていけばきりがないのだが、それでもこちらの方がなぜかしっくりくる。

以前から書いているように、35〜40リットルのバックパックひとつで旅をするというスタイルは自分には向いていない。理由はカメラ機材やパソコンなどを入れると機内持ち込みの重量制限を超えてしまう可能性が高いからで、だったら35リットルくらいのスーツケースを預け入れにして、残りの荷物を機内持ち込みにした方が気分的にも、体力的にもラクである。

LCCの航空会社もまず利用しないと思われる(一度利用したらターミナルが遠くにあったり、到着便遅れで4時間も遅延したり、さんざんな目にあった)ので、論理的に考えて35リットル超のバックパックだけで旅をしなければならない、というシチュエーション自体が存在しない。(あくまでも自分の場合)

Aerの新製品はデザインよくなったなあ、Setout Divideは機能面では満点だよね、などと思いつつ、そのうちCPL24を手に入れるような気がする。もちろん、それまでにもっと気に入ったバックパックが出てこないとも限らないのだが。

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