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チューリッヒ国際空港の印象など | 本と映画とMusic
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チューリッヒ国際空港の印象など

各地の空港に行ってみて面白いのはデザイン、雰囲気など、それぞれの国柄、土地柄がどことなしに反映されていることだ。たとえばドイツの場合、フランクフルト国際空港はガラスとアルミニウムの硬質なイメージでちょっとアウディっぽい(アウディの本拠地はインゴルシュタットで直接関係はないのだが)。

パリのCDGはコンクリートが目につき、旧くて、がらんどうで暗い。マドリードのバラハス空港は天然素材を使ったモダンなデザインだが空港内はスペインの都市と同じく巨大で索漠としている。アムステルダムのスキポールは特徴がないのが特徴といった風情だが、カジュアルかつ機能的で、ひとまず文句なし。


(2015年のスキポール空港)

今まで行ったなかで設備がいちばん充実していると感じたのはシンガポールのチャンギ空港だが、その後リニューアルが進んでさらによくなっているという。あれ以上どこをどう変えるのだと思うが、行けばきっとよくなっているのだろう。中東の空港はトルコのアタテュルク国際空港しか使ったことがないが、設備は新しいものの人がかなり多く、やや粗雑という印象だった。

日本の空港は新建材的、といったらいいのだろうか。ショッピングセンターやデパートっぽい質感だと感じる。木目があっても無垢の木ではなく木目調のフィルムだったりして、よく言えばシンプルモダン、悪く言えばフェイクっぽいタッチである。


(最近の成田空港第一ターミナル)

旅をしていて印象に残るのは小さな空港であることが多い。フィンガーなどろくになくてタラップを降りて滑走路を歩いていったら、向こうに平屋の建物(こういうのもターミナルと呼ぶんだろうか)が建っているようなところ。国内だとコウノトリ但馬空港とか、新しくなる前の石垣島空港、海外だとスペインのサン・セバスティアン空港(これが正式なカタカナ表記らしい)なども面白かった。

欠点は便数が少ないためエアチケットが割高ということだろう。(プライベートで行くなら最寄りのハブ空港まで行って、そこから電車かレンタカーを利用すると思う)

空港を使うのも旅の一部だと思うので、旅の計画を立てるときはなるべく今まで使ったことのないハブ空港を経由するように意識する。それだけのために遠回りしたりはしないが、効率的なルートでなおかつ乗ったことのない航空会社があれば、そっちを選択することが多い。もちろんチケット代も安いに越したことはない。

チケットが安くても二の足を踏んでしまうのはアリタリア航空とエールフランス。どちらもストやオペレーション、機材に不安を感じる。ブリティッシュ・エアウェイズも乗ったことはないが、ヒースロー空港を利用することはできれば避けたい。セキュリティ・チェックに膨大な時間がかかる、バゲッジ・ロストが多いという評判をやたらと聞くからだ。同じ理由でベルギーのブリュッセル空港もパス。

空港スタッフのタッチがいまひとつだなと感じたのはフランクフルト。探せば文句はいろいろあるものだ。で、前回はスイスインターナショナルエアラインズを利用した。ハブ空港はチューリッヒ国際空港である。

チューリッヒ国際空港のターミナルは大きく分けてふたつある。本来のターミナルである「母屋」と、あとから付け足された「長屋」状の離れである。母屋の方にはGate AとB、Dがあり、離れはまるごとGate Eと呼ばれている。Gate Cがなぜないのかはよくわからない。オフィシャルページのフロアガイドはこちら。

https://www.zurich-airport.com/passengers-and-visitors/airport-services-en/site-plans

ついでにYoutubeに上がっていたターミナル内部の様子。

(市街に出る駅への行き方ガイドとして録画されたもの)

アジアへ行き来する国際線はほぼすべてGate Eにつくようだ。Gate ABがあるターミナルへは地下を走るスカイメトロという電車に乗って移動する。国際空港ではよくあるパターンだ(ノーマン・フォスターのデザインした北京首都国際空港もこのスタイルだった)。電車に乗っている時間は5分もない。車内ではホルンの音やカウベル、牛の鳴き声などが流れる。ハイジの世界を想像するが、目の前にはトンネルの壁しかない。

以下はEU圏内の便から日本への国際便に乗り換えたとき。
まずGate ABのある中央ターミナルに着く。写真は昼頃の光景で団体客などでかなり混雑している。

Gate Eのサイネージに従ってエスカレーターを降りる。

降りたところにパスポート・コントロールがある。セキュリティ・チェックもあるかと思ったがパスポートにスタンプを捺してもらってさらにエスカレーターを降りたら、そこはスカイメトロの駅だった。

チューリッヒ国際空港とスイスインターナショナルエアラインズの評価だが、空港スタッフのタッチはフランクフルトよりよかったものの、とくに見るべきものはなし、といったところ。飛行機も可もなく不可もなくという、ごく平均的な感じだった。(KLM&スキポール空港の方がちょっと上かな、くらいのイメージ)

次は前から気になっているフィンエアーとヘルシンキ空港を利用してみたいところだが、ヨーロッパへ行く機会はしばらくないかもしれない。世の中うまくいかないもんである。

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