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子ども向けの「戦前・戦中ドイツ史」

クラウス・コルドン著「ベルリン1933」読む。
ベルリンを舞台にした三部作の二作目。

1933年のドイツ国内事情は、ほとんど今の日本と同じであることがよくわかる。

ところでこの本、地元の図書館では、なぜか子ども向け読み物に分類されている(一冊600ページ近いのに)。

こういうのこそ、学生や普通の市民に読まれるべきと思うが、多くの人は本を読むという習慣をすでにもたない。

どうしたものか。

2/19追記 著者は作品のほぼすべてを子どもと10代の若者に向けて書いている。重くて悲惨な話ばかりだけど、たしかに基調トーンはやさしい。そして登場人物がとても魅力的だ。

クラウス・コルドンはこの三部作に続いて東西ドイツ分断時代を書き、さらに19世紀半ば、3月革命から始まる三部作も書いた。およそ100年以上を俯瞰するドイツ史を描いたことになる。

1943年に生まれ、東ドイツで育った彼にとって、これは子どもたちに残す歴史遺産でもあるのだろう。

(Originally posted on 2.16.2016)

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